アラン・ホヴァネス(1911~2000)
20世紀アメリカ合衆国の著名な作曲家。ほぼ500曲を残している。独創性が高く、その分類は困難だが、青年時代は新バロック様式等、後にアルメニアを初 め世界各国の古典音楽、加えて密集音群、無拍子といった「西洋現代音楽的」要素を見せている。標語は「万人向けの美しい、癒しになる音楽、昔の中国の絵描 きたちは『気韻生動』と呼んでいたものを旋律と音をもって目指したい。」 本アルバムのピアノ曲は1935年~1973年に作くられたもの。
三重奏曲第一番、作品番号3番
ベートーべンなどの古典派的要素やそれ以前のバロック様式の要素を持つ。第二楽章の中央の「二重カノン」では、ピアノのソプラノとアルトは一つのカノンで模倣しあい、同時に別の旋律でバイオリンとチェロは模倣しあう。
シベリウスに献呈。このころホヴァネスはシベリウスに会うために、わざわざフィンランドに旅した。
ソナタ・リチェルカーレ、作品番号12番
新バロック主義の曲。「リチェルカーレ」は「探求」の意。一つの主題のあらゆる対位法上の可能性を求めて いく。
第一楽章では、主題はバスの定旋律としてあらわれ、15回ゆっくりと繰り返される。パッサカリアのバリエーションはソプラノとアルトの担当 で、前者を後者が忠実に模倣する。一回目のバリエーションは4度下がって模倣する「Canone alla quarta」、2回目は2度下がりの「Canone alla segunda」などと毎回音程が変わる。
第二楽章は同じ主題に基づく2声の鏡 フーガで、一回弾いた後に楽譜を逆さまにしてもう一度弾く。
第三楽章は同じ主題に基づく4声フーガ。
アルティニス、作品番号39番
これまで多くのロマン派などの伝統的様式の曲を作っていたがその後、劇的に変化。生涯シューベルトを愛したホヴァネスは、メロディーを大事にしながら、新規性を求めた。アルメニア正教の古代教会旋法を学ぶ。1940年代はホヴァネスの<アルメニアの時代>といわれ、彼の最も有名な様式でしょう。
この単旋律の曲ではピアノがトルコの琴かのように扱われている。
ポセイドン・ソナタ、作品番号191番
この曲は終始無拍子。ホヴァネスの父がアメリカに移住したとき、ポセイドン号に乗り、遭難した。劇的な密集音群の後、曲の最後あたりに「Dies Irae」の引用がある。
バルド・ソナタ、作品番号192番
第一楽章の一部に「西洋現代音楽的要素」といえる密集音群や無拍子が目立つ。無拍子(senza misura)はホヴァネスが考えた作曲法で、演奏するスピードとタイミングを演奏者のその時の判断に任せるもので、ソロ曲ではそれほど目立たないが、 オーケストラでは独特な音が作り出される。これはケージのアレアトリック音楽の先駆とされる。
第二楽章は対位法をデリケートに利用。
第三 楽章は中東的な単旋律や古代教会旋法がある。
ソナティナ、作品番号120番
この時期ホヴァネスはインド、韓国、日本などに留学しそれぞれの古典音楽を学んだ。初めての来日は1960年で、東京交響楽団を指揮し、彼の曲は日本では好評。
三つの俳句、作品番号113番
第2俳句はドブュッシイのガメラン風ピアノ曲を思わせる。
第3俳句では抑えっぱなしになっている低音和音の倍音などを刺激することにより、高音旋律は自らの空気のような伴奏を作り出す。
白猫の夜、作品番号263番
クラリネット・ピアノ曲。
20世紀アメリカ合衆国の著名な作曲家。ほぼ500曲を残している。独創性が高く、その分類は困難だが、青年時代は新バロック様式等、後にアルメニアを初 め世界各国の古典音楽、加えて密集音群、無拍子といった「西洋現代音楽的」要素を見せている。標語は「万人向けの美しい、癒しになる音楽、昔の中国の絵描 きたちは『気韻生動』と呼んでいたものを旋律と音をもって目指したい。」 本アルバムのピアノ曲は1935年~1973年に作くられたもの。
三重奏曲第一番、作品番号3番
ベートーべンなどの古典派的要素やそれ以前のバロック様式の要素を持つ。第二楽章の中央の「二重カノン」では、ピアノのソプラノとアルトは一つのカノンで模倣しあい、同時に別の旋律でバイオリンとチェロは模倣しあう。
シベリウスに献呈。このころホヴァネスはシベリウスに会うために、わざわざフィンランドに旅した。
ソナタ・リチェルカーレ、作品番号12番
新バロック主義の曲。「リチェルカーレ」は「探求」の意。一つの主題のあらゆる対位法上の可能性を求めて いく。
第一楽章では、主題はバスの定旋律としてあらわれ、15回ゆっくりと繰り返される。パッサカリアのバリエーションはソプラノとアルトの担当 で、前者を後者が忠実に模倣する。一回目のバリエーションは4度下がって模倣する「Canone alla quarta」、2回目は2度下がりの「Canone alla segunda」などと毎回音程が変わる。
第二楽章は同じ主題に基づく2声の鏡 フーガで、一回弾いた後に楽譜を逆さまにしてもう一度弾く。
第三楽章は同じ主題に基づく4声フーガ。
アルティニス、作品番号39番
これまで多くのロマン派などの伝統的様式の曲を作っていたがその後、劇的に変化。生涯シューベルトを愛したホヴァネスは、メロディーを大事にしながら、新規性を求めた。アルメニア正教の古代教会旋法を学ぶ。1940年代はホヴァネスの<アルメニアの時代>といわれ、彼の最も有名な様式でしょう。
この単旋律の曲ではピアノがトルコの琴かのように扱われている。
ポセイドン・ソナタ、作品番号191番
この曲は終始無拍子。ホヴァネスの父がアメリカに移住したとき、ポセイドン号に乗り、遭難した。劇的な密集音群の後、曲の最後あたりに「Dies Irae」の引用がある。
バルド・ソナタ、作品番号192番
第一楽章の一部に「西洋現代音楽的要素」といえる密集音群や無拍子が目立つ。無拍子(senza misura)はホヴァネスが考えた作曲法で、演奏するスピードとタイミングを演奏者のその時の判断に任せるもので、ソロ曲ではそれほど目立たないが、 オーケストラでは独特な音が作り出される。これはケージのアレアトリック音楽の先駆とされる。
第二楽章は対位法をデリケートに利用。
第三 楽章は中東的な単旋律や古代教会旋法がある。
ソナティナ、作品番号120番
この時期ホヴァネスはインド、韓国、日本などに留学しそれぞれの古典音楽を学んだ。初めての来日は1960年で、東京交響楽団を指揮し、彼の曲は日本では好評。
三つの俳句、作品番号113番
第2俳句はドブュッシイのガメラン風ピアノ曲を思わせる。
第3俳句では抑えっぱなしになっている低音和音の倍音などを刺激することにより、高音旋律は自らの空気のような伴奏を作り出す。
白猫の夜、作品番号263番
クラリネット・ピアノ曲。